2014/06/21

 
梅雨の合間。菜園のあちらこちらに実がついて、ぽつぽつと収穫があがりはじめたところに、あいつがやってきた。

カメムシである。

枝豆大好きマルカメムシ。それも大挙して。

枝豆のネットを外した翌日の昼、雨で倒れなかったか見回ってみたら、節々に小さなカメムシが群がっていたのだ。思わず絶叫した。なんて日だ。ネットを外してからたったの半日で、この広い世界の片隅の小さな我が家の日当りの悪い狭い庭のたった数本の枝豆を見つけることができるって、いったいどういう能力なんだ。昨日まではただの一匹も姿を現さなかったのに。

マルカメムシの口吻は短くて豆に致命的な傷はつけられないらしいけれども、奴らがたかっているのはまさにこれから豆になる花芽や柔らかい成長点の周囲なので、到底容認するわけにはいかない。

ともかくすぐに対策すべく、まずは片っ端から捕獲して空き瓶に閉じ込めた。
一瞬、殺虫剤も考えたが、同じ枝豆の葉の上で小さな小さなコカマキリがファイティングポーズをとっているのが目に入ったのでそういうわけにはいかないのだ。
カメムシはほとんどが飛んで逃げたがそれでも20匹以上捕まえた。
あらかた捕まえ終わったところで昨日外したネットをかけ、ホームセンターに走った。
今のネットはもう天井につっかえているので、背の高いネットにかけかえるのだ。
小一時間でネットを買って戻るとまた奴らが群がっていた。今度はネットの上に。
さきほど捕えそこねた数匹がネットの中をうろちょろしているのが見えた。こいつらが仲間を呼び戻したに違いなかった。

捕獲作戦再開だ。こんどは上半分だけのPETボトルの口にビニール袋を輪ゴムで固定し、もうひとつのPETボトルの半分で挟み撃ちにしてビニール袋に落としていくことにした。これはなかなかうまくいった。上半分だけのPETボトルは、下半分をローズマリーの挿し芽づくりに使った残りだ。いずれ何かに使えるだろうととっておいたのだ。
それから1200の支柱にあれこれ細工をして立て直し、時折現れる奴らをその都度逃がさぬように捕まえながら、新しくて大きいネットをきっちりとかけ、完成した新ネットのなかに1匹も潜んでないことを確認し終わるのに3時間ぐらいかかった。なかなかの大仕事だった。

最終的に40数匹捕獲したマルカメムシは先日買った殺虫剤の試験台になってもらった。ちょっとかけただけでは死なないが、浸かると死ぬ。そりゃそうだな。これは殺虫剤の効用ではなく単なる溺死かもしれない。どっちでもいい。

そんなこんなで枝豆は再び網の中だ。このまま収穫まで外さない。

これでもう安心だ。……と思った翌日つまり今日。次の脅威に見舞われた。

アイコの尻が腐っていた。なんて日だ。

トマトやミニトマトにはつきものだという尻腐れ病だ。
対策を探るべく検索すると「尻腐れは病気ではなくカルシウム不足による生理現象で云々」と書いてある。みんな受け売りだ。それはいいとして。

尻腐れに至るカルシウム欠乏の原因は多様で、思い当たる節があるといえばありまくるし、ないといえばない。ともかく症状の出ている実を摘んだ。赤・黄あわせて1ダースを失うこととなった。

じたばたしてもしょうがないのだが、黙って見ているより何かやってみようと、ホームセンターのいちばん目立つところに置いてあった水溶性カルシウム剤を買った。その名も「DAIWA 尻ぐされ・芯ぐされが気になる野菜に 600G」である。今から効くのかどうかわからないが、とりあえずそれをあちこちの苗にぱらぱらと撒き、今後の無事を祈った。
※6/26追記:桃太郎も3個尻が腐っていた。

ということで、立て続けのトラブル発生にドタバタした二日間ではあった。

(どうでもよいことだが、マルカメムシとマルコメミソはとてもよく似ている。)


▼アルバムはこの二日間の様子。


※トップの写真のアイコは初収穫時(6/20)のもの。定植からほぼ2ヶ月だ。
 黄色は大雨の翌日でさすがにひとつ裂果していたけどおいしかった。
 赤もおいしかった。が、もう少し熟すのを待つべきだった。

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